僕等の青色リグレット
確かに私は、一つのことに夢中になると周りが目に入らなくなるところがある。
そういえば、小学校の通知表に一生懸命、猪突猛進といった四文字熟語か書かれてあったような?
それゆえ、融通が利かないところがあり、壁に当たると簡単に諦めてしまうと評されたのは中学の時の通知表だ。
思い当たるところは、多々ある。
一方で晴登くんは、機転が利くタイプで柔軟な考えの持ち主だと思う。
もし、彼のオーラを見ることができるとしたら、それは何色なんだろう?
先を歩く晴登くんの背中を、じっと見つめる。目をちょっと細めてみる。もしかしたらほんのちょっとでも、ちらっとだけでもオーラが見えたり……しないか。
草木が生い茂る森の中ではぐれてしまわないよう彼の姿を追っていると、小川が流れる少し開けたスペースに行きついた。サラサラと水の音が心地いい。
「ちょっと、そろそろ休憩しようか」
「うん、そうだね」
「小川の向こう側の方が座れそうやな、気をつけて俺の後をついて来て」
「分かった」
小川の流れは、それほど勢いのあるものではなく深さもなさそうだ。
晴登くんはゴロゴロとした石を器用に避けて進み、大きな岩に飛び移った。