両想い切符〜ふた駅先の片想い〜




「ちょっと!!未緒!?


何物思いにふけってんの!!!
授業、遅れちゃうわよ!!!!!」



あっ!入学式の日のこと、思い出してぼーっとしてた!




舞衣に右手を引っ張られながら私たちは階段をもうダッシュした



あれからもう3ヶ月も経っちゃったんだ…



私はなーんにも、できないまま。
名前さえも、いや、顔さえも覚えてもらえないままなんだろうなぁ〜〜。




「もーまったく!!
いつまで吉岡先輩のこと考えてんの〜!!」




教室に着いてからもそんな風に舞衣に怒鳴られながら両ほっぺを挟まれた




「ちょっと〜〜いひゃい!!
みょ〜〜!!やい!!!?」
(ちょっと〜〜いたい!!
も〜〜!!まい!!!?)



私がそう言うと舞衣はお腹を抱えて笑った




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