両想い切符〜ふた駅先の片想い〜
「未緒、最近ほんっと元気なかったから彼氏に相談したらなにか気晴らしになることしてみよう!ってなったの
ちょっとは気晴らしなったかな??」
「うん!かなり気持ちが晴れたよ??
ほんとにありがとね」
「ぜーんぜん?!私たち親友じゃない!」
そう言って明るく笑ってくれる真衣を見て、本当にこの子と一緒にいられて良かったと心から思った
「未緒~、これは私の独り言だと思ってくれてもいいから聞いてね?
私の考えなんだけど。
吉岡先輩のこと、無理に忘れようとなんてしなくていいんじゃないかな??
好きな人のこと忘れようなんて無理だよ。
それもいい思い出がたくさん詰まった人のことなんてさ...
梨捺先輩とどんな関係なのかなんて明確に分かったわけじゃないし。
それにもし、梨捺先輩と吉岡先輩が付き合ってたとしても、
未緒が今持ってる吉岡先輩の思い出だって、吉岡先輩への気持ちだって、
未緒だけの大切な気持ちや記憶でしょ??
いつかその気持ちが綺麗にしまわれるようになるまで無理に忘れなくていいと私は思ってる。
それに、まだそんな諦めモードになるなんてはやくない?!!
そんなにも諦めが悪くて忘れられない気持ちなのに、本人に伝えなくていいの???
このまま逃げたままじゃ前に進めない。
ちぃだって、未緒がそんな顔してたら誘うにも誘えないでしょ???
いつか未緒の気持ちが整理できて心が決まったら私は伝えるべきだと思うし、先輩としっかり話すべきだと思う。」