両想い切符〜ふた駅先の片想い〜



私がそう言い終わって先輩の胸で泣いていると、先輩がすっと私の両肩に手を当てて私の顔を覗き込んだ



そして、左手で私のほっぺたを撫でながらじっと私の顔を見てくれた




「てんぼちゃん...

そんなこと言われたら、俺、期待するよ?


.....期待してもいいの??」



「...え?」



「香川とは?
付き合ってるんじゃないの??」




.....ん???智弘???


先輩が少し不安そうな表情を浮かべている。



「ん?智弘とはそんなんじゃないですよ?」



唐突にでた智弘の名前に驚いて涙も止まってしまった



私が不思議そうにそういうと先輩はなんだよ~と言いながら自分の頭の後ろをかいた



「へ??なんの話ですか...?」


私がそう聞くと少し嬉しそうになんでねぇよと言いながら私の両頬を先輩のあたたかい手で包んだ



< 140 / 186 >

この作品をシェア

pagetop