両想い切符〜ふた駅先の片想い〜




しばらくして、先輩が戻ってきた



うわ。走り方もあんな爽やかだったっけ…



なんて思ってると、


「はい!どっちがいい??」



そう言って差し出したのは、りんごジュースと、みかんジュースだった



「えっ!!なんですか!?これ!!」



「いや〜〜待ち時間に何にもないもの寂しいじゃん?

ほら、そこの自販機で買ってきた!
起こしてくれたお礼ってことでさ、受け取ってよ」




いやいやいや!!!

私はただ元はと言えば先輩の寝顔を観察していた訳で。


だいたい、先輩と2人きりで1時間っていう状況だけでもおいしいのに、ジュースなんていただけない!!




「いいですよ!!そんな!
先輩から選んでください!!私余り物でいいです!!160円ですか!?」




「もーまたあわててる!!
だから、いいって!そんな、年下の子にお金とるみたいなこと、カッコ悪くてできねーし!!」



「………そ、そーゆうものですか?」


「うん。そーゆうもの。

女の子は、こーゆう時、ありがとうございますって可愛く受け取ればいいの!!」



………男女ってそーゆうものなのか??



……私わかんないけど。。。



「じゃ。じゃ、お、お言葉に甘えて?


り、りんごジュース…で。」




私がそういうと、また先輩は吹き出した




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