両想い切符〜ふた駅先の片想い〜



『2番ホームに電車がまいります』



「うわ、もう1時間も経った!?」



そう言って先輩はベンチから立って伸びをした



「てんぼちゃんのお陰で、マジで一瞬だったわ!ありがと!!」



「いえいえ!!こちらこそです!!!」



「双海駅ってあとひと駅?だよな??

寝んなよ〜〜!!?」



そう言いながら先輩はまた大きく笑った



「寝ないですよ!!
ってゆうか、先輩のほうこそ!寝ないでくださいね??!」



「おう!残念ながら俺は二度も同じ失敗はしないもんでね」




そう言って先輩は頭の後ろに手を当てた



吉岡先輩って意外とおちゃめな人なんだなぁ



私は2番ホームに来た電車に乗って先輩の方を向くと、先輩はキラキラの笑顔で手を振ってくれた




「またな」




扉がしまる前にそう言ってくれた先輩の声は私の脳内にびびーんと響いて、幸せの鐘を鳴らした



『またな』か…♡



“また”があるのかは少し疑問だけど今まで見てるだけだった先輩との距離はぐっと近づいたような気がした





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