両想い切符〜ふた駅先の片想い〜



やだなぁなんて思いながら私は駅のホームへ向かった



あ、今日は先輩が先にいる…



ホームのベンチで単語帳を開いてる先輩



部活して疲れてるのに……



私がずっと先輩を見ていると先輩が私に気づいた



「てんぼちゃん!」



そう言ってまたあの笑顔で私に手を振る



……だから。それ反則なんですって…



嬉しすぎて。かっこよすぎて私の顔、緩んじゃうじゃん!



私は口角が上がるのを必死に隠すために笑顔で先輩に手を振り返した




「いつから来てた??」


「ちょっと前です!」


「なら声かけてよ!
ちょー恥ずいじゃん!俺必死だったろ」



そう言いながら先輩はすごく照れたように笑った



「はい、もう単語帳に穴開くんじゃないかと思いました!!」



私が冗談でそう返すと



「ほらぁ~~まじ恥ずいしー!!」


なんて先輩が笑いながらガックシと頭を下げた



「でも…すごいなって思いました」




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