両想い切符〜ふた駅先の片想い〜
え……
一瞬何が起こったのか分からなくて。
気がつくと私は東条駅のホームに立ってた
___ピーッ
耳の奥で笛の音が聞こえて、私の後ろで電車が発車した
「…ごめんっ!!
俺、つい。」
「ぇ???」
「いや、その。なんてゆうか…
気がついたら下ろしてたってか…あの。」
そんな風にしばらく焦ってた先輩は意を決したように、こう言った。
「もう少し、一緒にいない??」
……え?
私が一緒に居ていいの!!?
「いや、ごめん!
この後予定とかなかった!?
親とか心配しない??
俺、ほんと。気がついたら何やってんだろ」
私の前で先輩は焦ってるけど…なにこれ、こんなの嬉しすぎるよ…。
バツ悪そうに先輩は私を見てる。
私の気持ちも伝えなきゃ……
「だ、大丈夫です!!!
私も…先輩と一緒に居たいです。」