両想い切符〜ふた駅先の片想い〜
先輩の視線ははいつも梨捺先輩で、
梨捺先輩を見る時にはとっても愛しい顔してたじゃん。
そんな状況で…梨捺先輩が傷ついて来て欲しいなんて言ったら、行かないわけないじゃん。
何を期待してたの……。
バカみたい。
浴衣まで着て…髪型まで練習して。
せっかく貰った先輩からの両想い切符。
先輩の両想いのために渡しちゃうなんて。
私は本物のバカだ…。
私の頬を涙が伝うと同時に…
バーーーーン
と、切なく花火が上がった。