グッバイ、親友。また会う日までっ!!【野いちご10周年企画】
「青山ー、小百合ちゃんを泣かせたら、私が絶対許さないからねっ!!」
そう言って、奈央ちゃんが俺と同じように渉を追い回す。
それを見た渉は少し驚いた顔をしたけれど、すぐに満面の笑みを浮かべてVサインを出した。
「先のことはわからん!! が、努力はする!!」
「……って、去年もそう言ってなかった!? ていうかVサインの意味なくない!?」
「これが俺!!」
「……もー、青山ってば、ほんっと馬鹿!!」
「はははっ!!」
広い屋上をグルグルと逃げ回る渉と、笑顔で追いかける奈央ちゃんと俺。
チラリと啓介とさゆを見たら、二人ともそれぞれ凄く楽しそうに笑っていた。
俺たち5人は いつもと変わらないやり取りを続けているけれど……時間は止まることなく進み続けている。