グッバイ、親友。また会う日までっ!!【野いちご10周年企画】
「現像したらみんなに配るから、名前と住所 書いていってねー」
と手帳を出す、元 委員長。
さすがに手際がいい。
「……みんな、最後なのにごめんね。 協力してくれてありがとうっ」
そう言った俺に、女の子たちは「気にしないでっ」とか「大丈夫だよっ」と、優しく言ってくれる。
元 委員長も、俺を見て微笑んだ。
「会えなくなっちゃうのはすっごく寂しいけど、永遠の別れってわけじゃないでしょ?
だから、また今度……同窓会で会えるのを楽しみにしてるねっ」
「……うん。 ありがとう、委員長」
「どう致しましてっ。 ほら、もう行くんでしょ? 急いで急いでっ」
と、背中をポンッと叩かれる。
楽しそうに笑っている委員長に小さく頷いて見せたあと、俺はその場に居た全員に頭を下げた。
「みんな、3年間本当に本当にありがとうございましたっ。
先生も、最後までお世話になりました。 じゃあみんな、元気でっ」
そう言ったあと、俺はカバンを持って教室をあとにした。