なにがどうしてこうなった？！
そんな現実と想像に悶えかけた私に更に一言


「俺は綾乃ちゃんと手を繋いで歩けると、とても嬉しいのですが綾乃ちゃんが嫌なら離します。」

しょんぼりに拍車が掛かった。
耳と尻尾が垂れた上に哀愁まで背負ったゴールデンレトリバーが浮かぶ。
こりゃクーンと鳴いてるに違いない。


「嫌じゃなくて、シャルルさんカッコイイし。ただただ手を繋いで歩くというのが初めてで、恥ずかしくなって聞いただけですから。」

照れて真っ赤になりつつ伝えると


パァっと明るく笑うシャルルさん。
「嫌じゃなくて恥ずかしかったんですね！綾乃ちゃんは日本人らしく奥ゆかしいのですね！それなら慣れてください！」

そう満面の笑みで言われる

耳がピーンとたって尻尾はブンブン振られた御機嫌のゴールデンレトリバーが浮かびます。
だいぶ歳上の大人なシャルルさんがとっても表情豊かで可愛らしくなり思わず私も笑ってしまう。


「分かりました。それじゃあお店に着くまで繋いでいきましょうか？」

「えぇ！是非に」


そうしてpetitchoiceの最寄駅の側にある昔ながらのお蕎麦屋さんを目指して再び歩きだしました。


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