風の旋律
『えっ…?』
「祐介が一緒にいてくれたら…、
………弾ける気がするの。」
痛いほどに跳ね上がった僕の心臓。
この気持ちは…一体何なんだろうか?
『そっ…か。
じゃあ、いつでも呼んでよ。
僕はいつも暇だからさ。』
いつの間にか、あんなに寒かった道が暖かくなっていた。
気持ちの問題だろうか?
「うん…。
ありがとう、祐介。」
『いや…。』
………沈黙。
こんなに緊張する沈黙は初めてだ。
「祐介………
私………、私ね……?」
『うん?』
うるさい心臓を、服の上から抑えつける。
「私………
祐介のこと………」