風の旋律




僕は、ゆっくりと扉に手を掛けた。




その手は震えていて、取っ手を掴んだ瞬間に力がこもった。






亨さんに聞いた音羽の今の状態を、僕はまだ信じられない。









音羽……君は……………










今、何を…………………



















ゆっくりと開いた扉を開けると、暗い夕方の空をそのまま映したようなカーテンが、ある一画を囲んでいたのが目に入った。








個室のこの部屋には、1人しかいない。











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