風の旋律
絵文字も何もない、シンプルなメール。
………ツンデレ?とかいうやつ?
とりあえず返信する。
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to.三上 音羽
あるよ。大丈夫(^-^)
放課後から11:00位までは確実に起きてるし。
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送信。
…………………
ブブブ………
=三上 音羽=
返信速っ!!
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from.三上 音羽
今夜、TELするから。
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………はい?
なんか、よく分かんないけど……
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to.三上 音羽
分かった。
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送信
さすがにもう返信は無かったけど…
イキナリTELなんて、
なんの用だろう?
なんとなく引っ掛かりながらも、1日普通に過ごした。
同じ学年で、同じ階にいるはずなのに、ほとんど会わない。
だけど、彼女との距離が、すごく近く感じる。
彼女と話して、彼女も普通の女子高生だと実感したからかもしれない。
もしかしたら、少し自分に近い部分を、無意識に感じていたのかもしれない。
だけど、接点ができてから二日目にして、
僕は彼女を“特別な友達”という位置に置いていた。