風の旋律
彼女が舞台袖に戻った後も、拍手は鳴り止まなかった。
「すごい拍手だね。
演劇部も真っ青?なんてね。」
裏方のアナウンス担当の3年生の女子の先輩が、悪戯っぽい笑顔で彼女に語りかけた。
「…………」
ノーリアクションですか。
少し怪訝な表情を浮かべた先輩は、アナウンス席に戻った。
《以上で、“三上 音羽”さんの特別ピアノコンサートを終了致します。
この後も、〇〇高校文化祭をお楽しみください。》
先輩はアナウンスを終えると、一瞬彼女を見てから、舞台袖から出て行った。
裏方の音響を担当している僕は、まだ舞台袖から出られない。
「上川君。」
突然、彼女から声をかけられた。
「すごい拍手だね。
演劇部も真っ青?なんてね。」
裏方のアナウンス担当の3年生の女子の先輩が、悪戯っぽい笑顔で彼女に語りかけた。
「…………」
ノーリアクションですか。
少し怪訝な表情を浮かべた先輩は、アナウンス席に戻った。
《以上で、“三上 音羽”さんの特別ピアノコンサートを終了致します。
この後も、〇〇高校文化祭をお楽しみください。》
先輩はアナウンスを終えると、一瞬彼女を見てから、舞台袖から出て行った。
裏方の音響を担当している僕は、まだ舞台袖から出られない。
「上川君。」
突然、彼女から声をかけられた。