風の旋律
入って来たのは……
憧れの三上 亨さま。
昨日の電話で、音羽はお父様とお話できる時間を作ってあげると言った。
まさか本当にできるとは思ってなかったけど、微かな期待でお願いしてしまった。
そして今………
目の前に…………
『こ、こんにちは!
えっと、上川 祐介です。
小さい時からファンで、CDは全部持ってます。』
僕は緊張で早口になっていた。
手が変に動いて、顔は真っ赤でおかしな状態だったろう。
「初めまして、祐介くん。
ファンだなんて嬉しいね。」
しゃんとした背筋
優しくゆっくりとした話し方
暖かな笑顔
もう……
やっばい………