風の旋律



大きく一つ深呼吸をした。



このモノクロの前に座る日がまたくるなんて…


思っていなかった。



こうして向き合って、自分の音を奏でるのは、久しぶりだ。



このピアノは、何を思っているだろう?




しっかり対話するんだ…。









―――聞こえた。












僕は目をしっかり開いた。




一つ一気に息を吸って




僕の全てをモノクロの世界に飛び込ませた。








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