風の旋律
「~~~祐介っ!!凄い!!」
パッと顔を上げた音羽は、今まででは想像できないほど明るい笑顔をした。
「凄い凄い!あんな綺麗で情熱的な革命、初めて聞いた!!」
「あぁ。素晴らしかったよ、祐介君。
本気で君を音楽界へスカウトしたいね。」
音楽一家の三上親子にこんなに褒められると……
『~~~て、照れます……。』
「「あははははは!!!」」
しばらく穏やかな空気で、他愛もない会話をした。
下校時刻が近付き、外が暗くなってきた。
そろそろ施設の先生方が心配する。
『あの、ウチ、門限キツくて…そろそろ…。』
少し控え目に切りだした。