本当の私を愛して
パーティー会場に入るといつもと同じ
周りからの歓声を横目に
父様と母様の隣に並ぶ。もちろんマルサ兄様もいる
「皆に聞いてもらいたい。今日よりマリアは良き伴侶を見つけたいと思っている。もちろん決めるのはマリアだが。皆協力を頼む。以上だ」
父様が話し終わると、パーティーが始まる
隣にいたマルサ兄様が
「マリア・・」
心配そうにみていた
『マルサ兄様いいの。いつかはこうなるのを知っていたから。行ってきます』
向かった先には我先にと
私と話したがっているであろう貴族達
しかし
行く手を阻まれた
『あなたは?』
「初めましてマリア姫。私は隣国のドゥーム国第一王子、ドレクと申します」
『よろしくお願いします』
ドレク様は私の手を握り
「本当にお美しい・・このまま連れて帰りたいくらいです」
ドレクは上から下までなめ回すかのようにマリアを見ていた
『あ、ありがとうございます』
後退りをすると握られていた手を引っ張られ
逆に距離が近づく
「さぁあちらでゆっくりお話を」
『あ、でも』
私の言葉を無視し、私を引っ張り歩き始める
「痛っ」
強く握られていた手に痛みが走る
周りをみるとさすがに隣国の王子
見てみぬふり
ある一角では女性の群れが見えたが
それどこではない
父様達は気づいていないし
マルサ兄様は女性に囲まれてそれどころではない
パーティー会場を出ようとするドレク様
もう扉に近づき、もう諦めかけたその時
「待ってください」
その言葉と同時に痛かった手は解放され
誰かの胸元にすっぽりと入った
周りからの歓声を横目に
父様と母様の隣に並ぶ。もちろんマルサ兄様もいる
「皆に聞いてもらいたい。今日よりマリアは良き伴侶を見つけたいと思っている。もちろん決めるのはマリアだが。皆協力を頼む。以上だ」
父様が話し終わると、パーティーが始まる
隣にいたマルサ兄様が
「マリア・・」
心配そうにみていた
『マルサ兄様いいの。いつかはこうなるのを知っていたから。行ってきます』
向かった先には我先にと
私と話したがっているであろう貴族達
しかし
行く手を阻まれた
『あなたは?』
「初めましてマリア姫。私は隣国のドゥーム国第一王子、ドレクと申します」
『よろしくお願いします』
ドレク様は私の手を握り
「本当にお美しい・・このまま連れて帰りたいくらいです」
ドレクは上から下までなめ回すかのようにマリアを見ていた
『あ、ありがとうございます』
後退りをすると握られていた手を引っ張られ
逆に距離が近づく
「さぁあちらでゆっくりお話を」
『あ、でも』
私の言葉を無視し、私を引っ張り歩き始める
「痛っ」
強く握られていた手に痛みが走る
周りをみるとさすがに隣国の王子
見てみぬふり
ある一角では女性の群れが見えたが
それどこではない
父様達は気づいていないし
マルサ兄様は女性に囲まれてそれどころではない
パーティー会場を出ようとするドレク様
もう扉に近づき、もう諦めかけたその時
「待ってください」
その言葉と同時に痛かった手は解放され
誰かの胸元にすっぽりと入った