【完】学校1のモテ男と同居はじめました
「…迎えに来た。」
俺がそう言うと、新奈ちゃんは顔を歪ませて下を向いた。
「う〜〜っ…」
肩を小刻みに震わせて泣く新奈ちゃん。
片手で新奈ちゃんの頭を引き寄せて座ったまま抱きしめた。
すすり泣く新奈ちゃんの背中をさすりながら周りを見渡す。
こんな暗くて薄気味悪いところに1人で…。
「……ごめん、遅くなって。」
俺は、抱きしめる腕に力を込めた。
「帰ろう。家に。」
俺の胸の中で、小さく頷いた。