【完】学校1のモテ男と同居はじめました
「新奈、ここ最近ずっと勉強してるじゃん。少しは休んだら?」
前の席に座る杏が心配そうに眉を寄せた。
「大丈夫。なんとしてでも勝たなきゃいけないから」
「誰に勝たなきゃいけないの?」
「…あっ」
杏は不思議そうに首を傾げる。
……やばい。つい言っちゃった。
「じ、自分自身に勝たなきゃいけなくって…」
「なんで?」
「い、いやー、よっ、よく言うじゃん!一番のライバルは自分自身だって!!」
「…そんな言葉あったっけ?」
「あったあった!!ほ、ほら、もういいでしょ!?授業始まるよ!?」
杏の肩を叩いて、無理矢理前を向かす。
………ふぅ。危ない危ない。