【完】学校1のモテ男と同居はじめました
* * *
「千歳はもう帰ったか?」
放課後。
窓から杏に手を振っていたら、先生が息を弾ませながら聞いてきた。
教室に残ってたのは、私だけで。
「…さっき帰りましたけど」
さっき帰ったばかりだから、そう遠くには行ってないはず
「あちゃー…まいったな…。今日中に渡さなきゃいけないのに、これから会議だし…」
先生は困った顔をしてわしゃわしゃと頭を掻いた。
「…あの、よかったら私が届けましょうか?たぶん今行けば会えると思うし」
「瀬戸口いいのか!?ほんと助かるよ!」
嬉しそうに目を見開く先生に1通の封筒を手渡された。
「それじゃ、よろしくな!」
それだけ言うと、走って行ってしまった。
私も急いで行かなきゃ!!
慌ててカバンを肩にかけてから、電気を消して教室をあとにした。