御曹司の蜜愛は溺れるほど甘い~どうしても、恋だと知りたくない。~
「いえ……」
どうせGWは部屋の模様替えをするつもりだったのだから、断る理由はない。
(それに、普段はめったに会えないし……GWの間、同じ空間にいられるなんて、普通に嬉しい……)
早穂子は単純に、始のそばにいたかった。口にはできないが、ただそのことしか思いつかない。
「ご迷惑でなければ、行きたいです」
こくりとうなずくと、始がパーッと笑顔になった。
「ご迷惑なわけないじゃん! すごく嬉しいよ」
今度は、おでこにチュッとキスが落ちる。
「ああ、よかった……」
始は本当に嬉しそうに笑って、そのまま早穂子の横に体を横たえると、ぴったりと体を寄せた。
パジャマ越しの抱擁は、裸で抱き合うのとは違う、優しくて甘いときめきがある。
「で、ちなみに今晩は眠れそう?」
始の低い声が耳元で響く。
「眠れないなら、あれこれ手伝うけど」