私、今から詐欺師になります ~番外編、その後~
白枠の大きな掃き出し窓を開けた途端、冷たい風が吹き付けてきて、思わず、身をすくめる。
手すりに手をかけ、夜の通りを見つめた。
外に出たら、今度は、ちょっと寒いな~、と思っていると、肩にふんわりなにかがかかった。
いい匂いがすると思ったら、玲だった。
上着をかけてくれたようだ。
「風邪ひいちゃいますよ」
とすぐに返そうとすると、
「いいよ。
たまにはいい格好させてよ」
と言ってくる。
「……玲さんは、いつも格好いいですよ」
と微笑むと、
「茅野ちゃんってさ。
なんの考えもなく、すごい殺し文句言ってくるよね」
と玲は苦笑する。
並んで手すりに手をかけ、
「さっき、なんか話あったんじゃないの?」
と訊いてきた。
ちょうど、窓の横にある船舶でよく見るようなマリンランプが白い玲の顔を照らしていて。
女性の格好してらっしゃらなくても、やっぱり綺麗だなあ、と茅野はぼんやり見つめていた。
手すりに手をかけ、夜の通りを見つめた。
外に出たら、今度は、ちょっと寒いな~、と思っていると、肩にふんわりなにかがかかった。
いい匂いがすると思ったら、玲だった。
上着をかけてくれたようだ。
「風邪ひいちゃいますよ」
とすぐに返そうとすると、
「いいよ。
たまにはいい格好させてよ」
と言ってくる。
「……玲さんは、いつも格好いいですよ」
と微笑むと、
「茅野ちゃんってさ。
なんの考えもなく、すごい殺し文句言ってくるよね」
と玲は苦笑する。
並んで手すりに手をかけ、
「さっき、なんか話あったんじゃないの?」
と訊いてきた。
ちょうど、窓の横にある船舶でよく見るようなマリンランプが白い玲の顔を照らしていて。
女性の格好してらっしゃらなくても、やっぱり綺麗だなあ、と茅野はぼんやり見つめていた。