秘密の陰陽師 【肆】上




柊の方を向くと目があった




"どうする"




口パクでそう言っているのが分かった




"とりあえず校長先生に聞いてみよ"




私も口パクでそう返した




この学校で私たちの事情を知っているのは校長先生と、ごく一部の先生だけだから、まだ一年目の多田先生はきっと見回りの事も知らないよね




柊は私の言葉に頷いて前を向いた




舜と拓海、璃玖には式を飛ばして校長室に集合って事を伝えておくことにした




「はいはい静かにしろ。興味本位で学校に残ったりするんじゃないぞー。分かったならHRは終わりだー。解散」




多田先生がそう言うと皆が席を立ちそれぞれ帰る支度をする



< 102 / 226 >

この作品をシェア

pagetop