秘密の陰陽師 【肆】上
「どう言う事や?」
拓海は全くわからないと言った表情を見せる
「この粉末…見せて頂いてもよろしいですか?」
柊が袋に入った粉末を見て校長先生に聞いた
「あぁ…気をつけるんだよ」
校長先生がそう言うと柊はハンカチを取り出しその袋を掴んだ
「見た感じ片栗粉みたいやな?」
拓海は粉を見ながらそう言った
「ボケてる場合か」
舜は軽いツッコミを入れてマジマジと袋の中の粉を見る
「やっぱり君たちにも分からないかね…」
校長先生はガックリと肩を落としたとき
「おい…これって!」
突然璃玖が驚いたような声を出した
「何かわかったのかね?!」
校長先生が食いつくように反応する
「まさか…」
柊はそう言うと驚いた顔をした
「なんか分かったんか?!」
拓海も興味津々な感じでそう聞いた
「この匂い…どこかで嗅いだことがあるだろ」
璃玖がそう言うと舜と拓海、私はその袋に鼻を近づけた
匂ってみると意外といい匂いがした
「柚子…みたいだね」
私がそう言うと舜はハッとした表情になる
「おいまさか!」
舜の表情が一変して焦りの表情に変わった
「多分そのまさかだ」
璃玖が舜を見てそう言った