秘密の陰陽師 【肆】上
うーんと記憶を遡らせる
確かあの時ロボットから白い粉末が出たんだよね?
その粉末が出た時体育館いっぱいに柚子の香りが広が…………
………………て!!!え!?!?!
「うそ!あの時の?!」
私は思わず大きな声を出してしまった
拓海も思い出したみたいでとても驚いた顔をしている
「これはおそらく、セアロマだ」
柊がポツリ、とそう言った
「うそやろ…」
セアロマと言えばあの時、舜に璃玖、拓海が霊力を封じ込められた粉だ
「君たちはこの粉を知っているのかね?」
私たちの表情が一変したからか、校長先生は少し腰が引けてしまっているようだ
「事情は後日報告させていただきますのでこの粉を少し調べさせてもらってもいいですか?」
柊がそう言うと校長先生は頷いた
「ありがとうございます」
柊はそう言うとセアロマと思われる粉が入った袋をハンカチに包み、制服のポケットに入れた
「柊、頼めるか?」
舜が柊を見てそう言った
「あぁ、大丈夫だ明日までには調べておく」
さすが情報集めのスペシャリストだな。
味方にいるとこんなにも心強いんだなぁって改めて感心させられる