秘密の陰陽師 【肆】上




「ん…」




そんな声と共に葵がうっすらと目を開けた




「葵!」




俺は葵を力強く抱きしめた




「ちょっ…え?!舜??」




突然のことに驚いた声を上げる葵




「よかった…ほんとに…よかった…」




俺は自分に大丈夫だと言い聞かすように強く強く抱きしめた




「ちょ…舜?何かあったの?大丈夫?」




そう言いながらも俺の背中に手を回して優しく抱きしめてくれる




「何かあったのは、お前の方だろ」




俺は少し離れて葵の顔を覗き込んだ




「何の事??」




葵は全くわからないといった表情を見せる




おいまじかよ…




こいつ…覚えてないのか?




「身体は平気か?」




「ん?身体?全然平気だよ?ほら」




葵はそう言って立ち上がりぴょんぴょん跳ねる




一体どうなってるんだよ…




とりあえず俺は他の3人にメールを送ってすぐ2年5組に来るように言った



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