秘密の陰陽師 【肆】上
「分かりました、すこし診察させていただきますね」
「ああ頼む葵はベッドにいる。
高田家の健康診断に協力してほしいって言ってくれ。記憶がないことは伏せてくれ。
俺はコーヒー入れてからまた戻る」
「かしこまりました」
そう言って岡田は葵の診察をするためにベッドに向かい、俺はキッチンへと向かう
コーヒーを淹れながら俺はある人へと電話した
--プルプルプルプル
「もしもし」
2コール目で出たその人は葵の兄である蓮さんだ
「あ、蓮さんですか。舜です。
やぶ遅くにすみません。
ちょっとお願いがあるんですけど…」
「おー舜くんから電話くるなんて珍しいな。
お願いってなにかな?」
電話の向こうで聞こえる声からでさえ、優しい人柄が見えてくる