秘密の陰陽師 【肆】上




15分が経った頃だろうか




「はい、終わりましたよ」




聴診器を耳から外し、ノートに何かメモをしながら岡田はそう言った




「どうだ?なにかわかったか?」




「それが…身体の状態はいたって健康です。
なにも悪いところは今の所見当たりませんでした。
もしまだ気になる様でしたら後日病院に来ていただいて詳しい検査を行いますが…どうなさいますか?」




「そうか…考えておくよ。こんな時間に呼び出して悪かったな、ありがとうな岡田」




俺がそう言うと岡田は微笑みながら




「なにを言いますか、私は医者なのですからいつ何時であろうと駆けつけますよ」




と、そう言った




人柄も良く腕もいい、無限の優しさを持つ岡田は絶対にこの家に必要な人の1人だ。




「では、診断書は明日には出来上がると思いますのでまたお持ちしますね」




そう言って診察用の器材をカバンにしまって出口へと向かう




「ああ頼む、助かるよ」




「では、失礼しますね」




扉の前で一礼してから岡田は帰っていった



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