秘密の陰陽師 【肆】上
「昨日学校でみんなと解散してから…
…と言うわけだ」
俺は昨日、葵に起こった出来事を全て話した
健康診断では異常がなかったことも、寝ている間にうなされて心臓が青く光ったことも。
そして俺がかけた'眠訝'の術が通じなかったことも。
1から全て打ち明けた。
「葵が…そない…」
そう言った拓海の目には涙が。
「なんで葵なんだよ…」
そう言う璃玖の目は明らかに動揺ていて。
「どうなってんだよ」
そう言う柊の目からは悲しみと同じぐらい怒りの表情も読み取れた。
「何にせよ、最近起こっていることは普通じゃなさすぎる。
セアロマと葵に起きていることに関係があるのかも分からない。今の俺に出来るのは必死で葵を守ることだけだ。
そのためにはどうしてとお前たちの力が必要なんだ。頼む。力を貸してくれ。」
俺は頭を下げた
今の俺には情けないが葵を1人で守るなんて言えない。どうしても3人の力が必要だ。
プライドなんてもうどうでもいい。
葵を守るためなら俺はどんなことだってする