秘密の陰陽師 【肆】上




すると




「なんだ?男の友情か。つまらん」




ドアの方から少しバカにしたような声が聞こえた。




その声の主をみて




「国王様の登場やで」
と拓海が面白がるように言う。



璃玖と柊は背筋がピーンと伸びている。




葵が金狐を連れて帰ってきたのだ。




「皆おまたせ!金狐、了承してくれたよ!」




葵がにこっと笑いながらそう言った




「俺は葵殿を守るためにきたんだからな。
お前たちのことなんて知らんからな。」




こちらに睨みを利かしながら金狐がそう言った。




金狐はその空間で起きた出来事を感知する能力を持っている。



だからこの部屋についた時に俺たちがさっき話していた場面を全て見たのだろう。




「俺もそのつもりだ」




全てを理解したであろう金狐をみて俺は少し笑った。




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