秘密の陰陽師 【肆】上




「先生」




柊が手をあげる




「どうしました?御影くん」





黒板に文字を書いていた先生が柊の方を向く





「体調悪いので保健室行ってきます。
一ノ瀬さんも体調が優れないと言っていたので一緒に行ってきます」




そう言って柊は席を立ち私の腕を取って教室を出る




「えっちょ…、、御影くん!?」




ほら多田先生戸惑っちゃってるじゃん




クラスのみんなも固まっちゃってるよ…




「すみません」




一応謝っておこう…




教室を出るとき花と目があった




"無理はダメだからね"




口パクでそう言ったのが分かった




私は静かに頷いた




教室を出るとちょうど、舜と璃玖、柊と鉢合わせた




「中庭だ。行くぞ」




舜の言葉に頷き、走って中庭に向かう。




「なんやえらい数の妖気感じるで」




走っている途中、拓海がそう言った




確かに中級や上級あたりの妖の気が測りきれないほどに感じる




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