秘密の陰陽師 【肆】上
コンコンコン---
病室のドアをノックする音がした
外で聞こえてくる私の大切な人たちの声
舜、拓海、璃玖、柊…
みんなの声を聞くと余計に涙が溢れてきた
とてもじゃないけどこの状態では返事はできない
私がまだ目覚めていないと思ったのか、ガラガラガラとドアが開いた。
そして
「あおい!!!??」
舜の驚いた声が耳に入ってくる
「あおい!」「あおい…」「あおい」
拓海、柊、璃玖の声も耳に入ってくる
私は布団から顔を上げ皆の方を向いた。
でも涙が止まることはなくて。
私を見て皆の表情が悲しみに歪んだ。
ゆっくり4人がベットへと近づいてくる。
「目が覚めたんだな…」
そう言う舜の声は今までのどの声よりも優しくて…
ゆっくりと優しく頭を撫でてくれた
「…っふっ…あた…し…は…」
舜の優しさが今はすごく胸に突き刺さるんだ
罪悪感で満たされる心
「大丈夫だ。
お前は何も気にしなくていいんだ。」
あやすように舜に抱きしめられる
「…ふぇ…っ…ひっ…く…」
泣き続ける私の頭を何度も何度も優しく撫でてくれる
「今日は疲れただろう?
もう少し寝るといい」
舜の優しい声が聞こえ、それと同時にもう一度意識を手放した