秘密の陰陽師 【肆】上




キョロキョロしているとガラガラと言う音と共に病室のドアが開いて舜が入ってきた




私を見るなり驚いた顔をしたがすぐに優しい表情になり




「おはよう葵」




そう言った




「おはよう。
昨日からずっとここにいたの?」




「夜はずっといたよ。お風呂入って着替えに一旦家に帰ってたんだ。」




ソファに腰掛けながらそう言う。




ずっといてくれてたんだ…きっと私を心配してくれてるんだよね。




私ばっかりこんな顔してちゃいけない




笑って少しでも安心させたい




「舜今日学校でしょ?
私は大丈夫だから行っておいで」




ニコッと笑ってそう言った




「何言ってんだよ。
大丈夫な訳ないだろ。強がるな
お前が嫌だって言っても葵の両親が帰ってくるまで俺はお前のそばを離れないからな」





ベットまで歩いてきてムギュッとほっぺたをつねられる





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