秘密の陰陽師 【肆】上




「最近身の周りでおかしいと思った事はあったか?」




突然の質問に少し戸惑う




おかしいと思ったこと…セアロマのことも私の力のこともいっぱいあるけどそんなこと先生に話しても理解できないよね??




「大丈夫だ。言っただろ?俺は一ノ瀬を守りたいって。何を話しても受け止めてやる」




そう言われる。




私が陰陽師だってこと知ってるの?




まさかそんなわけないよね?




だって先生はただの一般人だし




「新入生との交流会でセアロマ…と呼ばれる粉がまかれたこと…ですかね」




「うん、他は?」




他?って言えばもう私のことしかないけど…なんで先生はそんなこと聞くんだろ?





「私の力のこと…ですか?」




「あぁそうだな。セアロマの事とお前の力の事、その真実知りたくないか?」




その言葉に心臓がドクっと音を立てる




なに…先生は真実を知っているの?




今私が一番知りたい事を先生は知っている。





知りたくてたまらない真実。




でも知ってしまったら何か大切なものを失ってしまう気がする





知りたい気持ちと知りたくない気持ちの間で心が揺れる






でも





「真実を教えてください。」





このまま逃げていたら舜たちにずっと迷惑をかけ続けてしまう。






私の問題は私がなんとかしなきゃダメなんだ






だから私は聞くことにした。





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