秘密の陰陽師 【肆】上
舜の足には切り裂かれたような傷があって、そこからは大量の血が流れていて。
え…?
「しゅ…ん…?」
声が震える
「しゅん!!!!」
璃玖たちが舜に駆け寄る
なに…?
私がしたの?
今のは私の力?
床には血の海ができていく
「おい!誰か呼んできてくれ!」
焦った表情の璃玖がそう言う。
「俺いってくる!」
拓海がそう言って走って病室を出ていく。
ガタガタと体が震えだす
あたしは…
一番傷つけちゃいけない人を傷つけた。
一番大切な人を自分の手で傷つけた…
私はこの手で舜を──────