秘密の陰陽師 【肆】上
「でも私がガーネットの力を操れないせいで舜を傷つけた。
皆に会うとまた誰かを傷つけてしまうかもしれない…そう思うと怖くて怖くて仕方ないの
私のせいでもう誰も傷つけたくない。
アメリカ行って修行をしてガーネットの力を操れるようになれば…皆とまた、隣で戦えるかもって思ったらアメリカに行くのもありかなって思うの
今はまだ答え出せないけど…自分のことは自分できちんと決めるから…
私は大丈夫だよお母さん」
重い身体を起こしてお母さんに抱きついた
いつだって私のそばには優しく見守ってくれるお母さんがいる。
私は一人じゃない。
「いつの間にそんなに強くなったのかしら…小さい頃の泣いてばかりいた葵とはまるで別人ね」
グスッと涙をすすりながら私の背中に手を回すお母さん。
「ありがとう、おかあさん」
ちゃんと、考えなきゃ。
時間は待ってくれない。
きちんと答え出さなきゃ。