秘密の陰陽師 【肆】上
教室に着くとすでに舜は席について顔を伏せていた
俺は自分の席にカバンを置いて
舜の元へ向かった
「おはよ」
俺が声をかけると舜は顔をあげた
「あぁ璃玖…はよ…」
低血圧で朝機嫌が悪いのはいつもだが今日はやっぱりどこか辛そうだ
「何かあったのか?顔色悪いぞ」
そう聞いても舜は顔色ひとつ変えることなく
「いつもといっしょだろ」
そう言った
全く…舜も葵も変なところは頑固だからな
皆に心配かけるような事は意地でも口に出さない
はぁ…困った仲間だこと