側婚
「本当…嘘つきだね…。
ごめん…」

暗い顔をする帆乃日。

「書店員の彼は!!! 帆乃日の一番…本当に一番好きな男で!!! そんな人と結婚出来るなんて私だって嬉しいと思ってはいるの!!! いるんだけど…私はどうすればいいの……。

家賃や光熱費はどうすればいいの!!!」

「そうだね……。どうする?」

「分からないから聞いてるんでしょ!!! 全部払ったら、食費がほとんどなくなるのよ!!!」

「なら…痩せてキレイになるかも…」

「帆乃日!!!」

「私だって!!! 突然結婚する事になって!!! 結には本当に悪いと思ってるよ!!! だから、今月分の家賃と光熱費はちゃんと半分払うよ…」

「それは当然でしょ!!! 今月いっぱい住んでるんだから!!!
私が言ってるのは、明日から!!! 来月からの事を言ってるの!!!」

「う~ん……。あっ!
結婚相手、探せば?」

「はあっ!!!」

「結婚相手を見つけて、結婚して、ここに一緒に住めばいいのよ。それなら家賃も光熱費も…」

「無理だから!!!」
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