風薫る
「次はいつにしようか」
「明後日はどうかな!?」
一人十冊までとお便りに書いてあったけれど、私たちに十冊は少ない。
全部ハードカバーにしても、明後日までもつかは分からない。
でも、お互いに貸し借りもしているうえに今はまだ図書室の本もあるのだから、余裕を持って物足りないくらいがちょうどいいはず。
即答した私に黒瀬君も即答した。同じ算盤を弾いたに違いなかった。
「いいよ、明後日ね。HR終わったら図書室集合にしようか」
「うん!」
私の目はよほど輝いていたんだと思う。
すごく嬉しかったし、自分が興奮している自覚もあったし、なんなら一緒にいる今からもうすでに楽しみで楽しみで、心臓が踊り出しそうに跳ねていた。
黒瀬君はおかしそうな、少し嬉しそうな感じで口元を緩ませて、待ってる、と言葉を落とした。
「ご飯はどれ選んだの?」
参考にするべく聞いてはみたけれど、もしかして黒瀬君、がっつり食べるんだろうか。
そうしたら、あんまり参考にならないかもしれない。
メニューを覗き込んだ私に、黒瀬君が指で写真を指し示す。
「クロワッサンサンドのこれ。サーモン」
サーモンとアボカドのなんだかものすごく食欲をそそるサンドイッチだ。
「明後日はどうかな!?」
一人十冊までとお便りに書いてあったけれど、私たちに十冊は少ない。
全部ハードカバーにしても、明後日までもつかは分からない。
でも、お互いに貸し借りもしているうえに今はまだ図書室の本もあるのだから、余裕を持って物足りないくらいがちょうどいいはず。
即答した私に黒瀬君も即答した。同じ算盤を弾いたに違いなかった。
「いいよ、明後日ね。HR終わったら図書室集合にしようか」
「うん!」
私の目はよほど輝いていたんだと思う。
すごく嬉しかったし、自分が興奮している自覚もあったし、なんなら一緒にいる今からもうすでに楽しみで楽しみで、心臓が踊り出しそうに跳ねていた。
黒瀬君はおかしそうな、少し嬉しそうな感じで口元を緩ませて、待ってる、と言葉を落とした。
「ご飯はどれ選んだの?」
参考にするべく聞いてはみたけれど、もしかして黒瀬君、がっつり食べるんだろうか。
そうしたら、あんまり参考にならないかもしれない。
メニューを覗き込んだ私に、黒瀬君が指で写真を指し示す。
「クロワッサンサンドのこれ。サーモン」
サーモンとアボカドのなんだかものすごく食欲をそそるサンドイッチだ。