☆甘えん坊な彼氏☆~夢璃は俺の~
交差する想い
…なんで…?
「1人で泣くなよ…。
アイツなんかやめろよっ!」
智希が言った。
――――アイツなんか、やめろよっ!
初めて言われた。
「夢璃…、なんかしたかな…?」
「してないっ…。
夢璃は、何にも悪くないし。
…アイツなんか、やめろよ。
俺にすればいいのにっ…!!」
抱きしめる力が強くなった。
「ダメなんだよ…。ダメなの…。」
愁君じゃなきゃ…。
「俺の方が夢璃を幸せにできる。
夢璃に辛い想いなんて、
させないからっ…!」
「……離して。」
「…また、1人で泣くんだろ?」
嬉しいはずなのに。
辛いだけなんだよ。
夢璃なんかより…、ずっと
智希を想ってる人を知ってるんだよ…?