オットセイ
橋を渡ると学校の生徒達がちらほら見えてきた。


真新しい制服にかっちり校章をつけた生徒もいれば、


もうくたびれた制服をだるそうに整える生徒まで様々だ。


傍から見ればあたしは、きょろきょろと辺りを見回しているただのよそ者に過ぎないのだけれど、


違うのは中野女学院の制服を纏っているという点だ。


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