イジメ.COM
☆☆☆

「どうした?」


しばらくその場から動けずにいると、後ろから声をかけられた。


振り向くと蓮が立っている。


「おい、大丈夫か?」


あたしは目に見えて顔色が悪くなっていたようで、蓮が真剣な表情になる。


「蓮、どうしよう、あたし……」


そう言い、視線をスマホに落とす。


「まさか、メールが来たのか?」


蓮がすぐに状況を理解してそう聞いて来た。


あたしは頷く。


メールを見せようかと思ったけれど、そんな気力も今はなかった。


「とにかく学校へ向かおう。話はそれから聞くから」


蓮に腕を掴まれて、あたしはようやく歩き出したのだった。
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