イジメ.COM
「そんな……」


由梨が絶望的な声で呟く。


あたしは由梨を不安にさせないために笑顔を作った。


涙が止まらないから、歪んだ笑顔になっていたかもしれない。


その時だった。


あたしのスマホが震えた。


一瞬、嫌な予感がする。


それを振り払うようにあたしは画面を確認した。


《イジメ.com》からのメールだ。


途端に体が硬直してしまい、指先が動かなくなる。


「里佳……?」


「大丈夫だよ」


あたしは由梨にそう返事をすると、大きく息を吸い込んだ。


どんなことでも屈しない。


どんなことでも立ち向かう。


そう心に決めて、メールを開いた……。
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