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由梨があたしの元へと駆け寄って来る。


あたしは由梨の手を再び握りしめた。


もう離さない。


なにがあっても。


「お前な、ちょっと首を突っ込み過ぎだぞ」


立石先生が蓮の頭をコンッと叩く。


「お願いだ先生、この2人を退学にしてやってくれ!!」


蓮んはそう言い、砂浜に膝をついて頭を下げた。


土下座だ。


その光景にあたしは唖然としてしまう。


どうして?


あたしは蓮にあんなひどい事を言ったのに、どうしてここまでしれくれるの?


「あのなぁ蓮、そんな事をされても叔父さんにはどうしようもないんだぞ?」


立石先生は蓮の肩をポンポンと叩いてそう言った。


蓮と呼び捨てにしたことと『叔父さん』という呼び方が引っかかった。

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