イジメ.COM
胸にナイフが深々と突き刺さった立石先生はそのまま砂浜に倒れ込んだ。


真っ暗で血がでているかどうかもわからない。


けれど、立石先生はピクリとも動かなかった。


蓮がその場で放心状態になっている。


「逃げなきゃ」


どれだけの時間棒立ちになっていたかわからないが、由梨のその一言で我に返った。


「行こう、蓮」


あたしは蓮と由梨の手を繋ぎ、その場から動き出したのだった。

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