イジメ.COM
☆☆☆

始業前の職員室は慌ただしかった。


何人かの先生が職員室の中をバタバタと駆けまわっている。


その中に立石先生の姿を見つけたあたしは「先生!」と、片手を上げて声をかけた。


「なんだお前ら。もうするホームルームが始まるぞ」


立石先生は時計を確認して顔をしかめる。


しかし、入口まで近づいてきてくれた。


「《イジメ.com》について教えて欲しい事があるんです」


あたしがそう言うと、立石先生は「そのサイトの名前を軽々しく口に出すな。知らない人間が偶然聞いていたとしても、口外したとみなされるぞ」と、慌てた様子で言った。


「ごめんなさい。でも、どうしても聞きたい事があるんです」


そう言うと、朱音と菜々花がメールをみせた。


立石先生はその内容を確認すると、笑顔を浮かべる。
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