イジメ.COM
「その業者に頼めばあたしは何もしなくてもいいの。立石先生に聞いたら、代行を頼んでも大丈夫だって言ってくれた。お金はかかるけど、あたしの家なら平気だし」


「ちょっと待って? 何を言っているの?」


あたしは慌てて朱音を止めた。


嫌な予感が現実のものになっている。


「何って。ミッションについてに決まってるでしょ」


「朱音、もしかしてミッションをするつもり?」


思わず声が大きくなってしまいそうになる。


だって、朱音はイジメなんてしないと決めていたはずだ。


「当たり前じゃない。じゃないとあたしは施設送りなんだよ?」


「でもっ!」


「里佳だって見たでしょ。あいつの最低な現場を」


言葉を遮られてそう言われると、何も言い返す事ができなかった。


朱音との約束を破り、沢山の女の子に囲まれていた仁を思い出す。


しかも、仁はその子たちに朱音の事を好き勝手言っていたのだ。


思い出すと胸の奥がむかついてくる。
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